「前付き」
この奥深さに私たちは常日頃悩まされてはいないでしょうか。
そう。
今回のテーマは、「前投げをカットするためには、どれぐらいキャッチャーの近くでディフェンスをすればいいのか」でございます。
前付きは本当に重要
ビーチラグビーで相手の前投げを封じれば、相手のゲイン量をグッと抑えることができます。
私たちは相手の前投げによるゲインのリスクを最小限に抑えるために、様々なディフェンスシステムを考えてきました。
しかし、チームとしてどのようないいディフェンスシステムを採用したところで、
個人がきちんとシステムの中で動かなければ、前投げには対応できないのです。
前付きディフェンス検証
今回は、検証の初回ということで、いくつか仮定を置いてから、「守れるディフェンス」を考えていきたいと思います。
まず、ディフェンスは、オフェンスがパスを放るモーションをみてから、全力疾走かつ最短距離でキャッチャーの元へ向かうと考えます。
砂浜ですので、100m14-15秒程度で走ると仮定すると、最高秒速7mでディフェンスは追いかけることになります。しかし、人間いきなり全力疾走では走れませんので、全速力になるまで、約2秒かかると仮定します。
単純加速だと仮定すると、僕の積分の記憶が確かならば、最初の加速の2秒でディフェンスは7m走ることができるはずです。
では、ディフェンスの方のステータスを決めたところで、実際の前パスの現場を見てみましょう。
こちらでは、推定約30mほどのパスが放たれています。
僕が手元のiPhoneでパスの時間を計測したところ、約2.5秒でした。
こちらでは、推定約20mほどのパスですが、約2.0秒です。
ディフェンスは、2.5秒で10.5m、2秒で7m、走ることができます。
しかし、最初の動画ではキャッチャーもジョグ程度の速度で動いていますね。
ジョグの方は、秒速2m程度でパスが放られる瞬間から動いていると仮定しましょう。
ともなると、2.5秒でディフェンスがキャッチャーと縮められる距離は約5.5m(10.5m-2mx2.5秒) となります。
2秒しかないとなんと3m(7m-2mx2秒)しか縮めることができません。
パスを出す人が約20mぐらい離れている場合は、キャッチャーと3mぐらいの距離で守る必要があるということです。
結構べったり付いている必要があるということですね。
しかし、これはあくまでキャッチャーとディフェンスが同じ場所にいる(=前パスをカットする)ということが前提です。
タッチでも構わないということであれば、腕の長さ分だけキャッチャーとの距離を縮められます。
平均男性の腕の長さはだいたい70cm程度のようですので、3.5m程度離れている場合は、タッチにはいけるでしょう。
本記事の結論
パスの距離 | キャッチャーの状況 | カットorタッチ | キャッチャーとの距離 |
20m | 静止 | カット | 7m |
タッチ | 7.5m | ||
ジョグ | カット | 3m | |
タッチ | 3.5m | ||
25m | 静止 | カット | 10.5m |
タッチ | 11m | ||
ジョグ | カット | 5.5m | |
タッチ | 6m |
以上です。
前付きを極めて、前投げカット狙って行きましょう!!